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ID番号 04876
事件名 損害賠償請求事件
いわゆる事件名 常磐炭鉱事件
争点
事案概要  炭鉱における粉じん作業従事者のじん肺罹患につき、会社に安全配慮義務違反があるとして損害賠償請求が認容された事例。
参照法条 労働基準法2章
民法415条
体系項目 労働契約(民事) / 労働契約上の権利義務 / 安全配慮(保護)義務・使用者の責任
裁判年月日 1990年2月28日
裁判所名 福島地いわき支
裁判形式 判決
事件番号 昭和60年 (ワ) 162 
昭和61年 (ワ) 75 
裁判結果 一部認容,一部棄却(控訴)
出典 時報1344号53頁/タイムズ719号223頁/労働判例563号113頁
審級関係
評釈論文 古川景一・労働の科学45巻7号27~30頁1990年7月/高橋眞・私法判例リマークス〔2〕<1991〔上〕>〔法律時報別冊〕52~55頁1991年3月/松本克美・判例タイムズ731号56~60頁1990年9月15日/太田幸夫・平成2年度主要民事判例解説〔判例タイムズ臨時増刊762〕52~53頁1991年9月
判決理由 〔労働契約-労働契約上の権利義務-安全配慮(保護)義務・使用者の責任〕
 1 安全配慮義務
 (一) 原告ら元従業員(Xを除く)が被告会社に雇用されていたことは当事者間に争いがないから、被告は右の原告ら元従業員に対し、信義則上、雇用契約に付随する義務として、右の原告ら元従業員が労務に従事するにあたり、その生命及び健康に危険を生じないように具体的状況に応じて配慮すべき義務を負っていたというべきである。
 また、XがY株式会社に雇用されていたことは当事者間に争いがないから、同会社は右同人に対して右と同様の義務を負っていたものということができる。