全 情 報

ID番号 07338
事件名 退職金請求事件
いわゆる事件名 信榮産業事件
争点
事案概要  会社の取締役であった者が、会社の使用人兼務の取締役であったのであり、退職に伴い、従業員に適用される就業規則に基づく退職金を請求したケースで、この者は、名実ともに取締役であったとして請求が棄却された事例。
参照法条 労働基準法11条
労働基準法89条1項3号の2
労働基準法9条
体系項目 賃金(民事) / 退職金 / 退職慰労金
労基法の基本原則(民事) / 労働者 / 取締役・監査役
裁判年月日 1999年5月27日
裁判所名 東京地
裁判形式 判決
事件番号 平成10年 (ワ) 7265 
裁判結果 棄却
出典 労経速報1707号24頁
審級関係
評釈論文
判決理由 〔労基法の基本原則-労働者-取締役・監査役〕
 原告のように登記簿上取締役であっても、経営に関与する等株式会社の機関としての取締役の業務執行に従事するなどの取締役としての実体がなく、実際の業務から見れば、一般の従業員と何ら変わりない場合には、実質的には取締役とはいえず、従業員にすぎないというほかない。そして、取締役としての実体を備えているかどうかは、実際に遂行している業務の実態、給与の額やその取扱い、取締役就任前後の給与額等の諸事情を総合的に考慮して判断しなければならないというべきである。〔中略〕
〔賃金-退職金-退職慰労金〕
 名実ともに被告の取締役であり使用人としての地位を有していなかった原告には一般の従業員の就業に関する事項を定めた就業規則の適用はできず、就業規則を根拠とする退職金請求は理由がないというほかない。