全 情 報

ID番号 10581
事件名 労働基準法違反被告事件
いわゆる事件名 西田工業事件
争点
事案概要  昭和四七年改正前の労働基準法四二条、四五条に基づく労働安全衛生規則(昭和四五年改正前のもの)六三条一項にいう「接触の危険」とは、労働者が作業の過程で接触して危害の発生する危険をいい、労働者の重大な過失によるものか否かは問わないとして、罰金五〇〇〇円を科した原審が認容された事例。
参照法条 労働基準法42条
労働基準法45条
労働安全衛生規則63条1項
体系項目 労働安全衛生法 / 機械・有害物に関する規制 / 機械
裁判年月日 1973年7月24日
裁判所名 最高三小
裁判形式 決定
事件番号 昭和47年 (あ) 98 
裁判結果 棄却
出典 刑集27巻7号1357頁/時報715号110頁/タイムズ300号352頁/裁判集刑189号715頁
審級関係 控訴審/大阪高/昭46.12.13/昭和45年(う)1311号
評釈論文
判決理由 〔労働安全衛生法-機械・有害物に関する規制-機械〕
 被告人本人の上告趣意は、単なる法令違反の主張であつて、刑訴法四〇五条の上告理由にあたらない。また、記録を調べても、同法四一一条を適用すべきものとは認められない(なお、労働基準法(昭和四七年法律第五七号による改正前のもの)四二条、四五条に基づく労働安全衛生規則(昭和四五年労働省令第二一号による改正前のもの)六三条一項にいう「接触の危険」とは、その危険の発生が労働者の注意力の偏倚、疲労その他の原因による精神的弛緩、作業に対する不馴れ等による場合をも含め、労働者が作業の過程で接触して危害の発生する危険をいい、その危険が熟練した注意深い労働者からみて異常とみられる作業方法により、または労働者の重大な過失により生じうるものであると否とを問わないものとした原審判断は、相当である。)。