| ID番号 | : | 00200 |
| 事件名 | : | 仮処分抗告同附帯抗告申立事件 |
| いわゆる事件名 | : | 三愛作業事件 |
| 争点 | : | |
| 事案概要 | : | 経歴詐称を理由として使用者がなした試用期間中の解雇につき、解雇権の濫用であるとして、労働契約上の地位確認を求めた仮処分申請事件の抗告の事例。 |
| 参照法条 | : | 労働基準法21条 民法627条 |
| 体系項目 | : | 労働契約(民事) / 試用期間 / 法的性質 |
| 裁判年月日 | : | 1980年12月4日 |
| 裁判所名 | : | 名古屋高 |
| 裁判形式 | : | 決定 |
| 事件番号 | : | 昭和55年 (ラ) 199 昭和55年 (ラ) 221 |
| 裁判結果 | : | 一部認容、一部却下 |
| 出典 | : | 労働民例集31巻6号1172頁 |
| 審級関係 | : | |
| 評釈論文 | : | |
| 判決理由 | : | 試用期間が設定された趣旨は、試用期間中の作業実績を基礎として職業能力及び業務適性を調査判定することを目的とするものであるから、右試用期間の相当期間について就業実績をもち、実質的に残余期間を問題とすることなく本採用の当否が判断できる場合はともかくとして、本件のように、試用期間三か月のうち、採用後就業日数三八日にして解雇されたものとして取扱われ、残余試用日数五三日を残し、試用期間の大半について就業実績のないものについては、使用者が、当初の試用期間内に本採用への選考を実施しなかったこと、或いは解雇を理由に抗告人の就労を拒否したことを直ちに違法とし、又は抗告人の職業能力及び業務適性の判定権を放棄したとみることはできず、結局右試用期間の取扱いについては、右解雇の日から本裁判告知の日まで試用期間の進行を停止していたものとして取扱うのが相当と考えられる。 |