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ID番号 03381
事件名 損害賠償請求事件
いわゆる事件名 山陽急行バス事件
争点
事案概要  観光バス会社において乗務する車に関する配車につき第一組合員と第二組合員を差別したことが不法行為になるとされた事例。
参照法条 労働組合法7条1項
労働組合法7条3項
民法709条
民法710条
体系項目 労基法の基本原則(民事) / 労働条件の原則
裁判年月日 1977年1月31日
裁判所名 山口地下関支
裁判形式 判決
事件番号 昭和47年 (ワ) 20 
裁判結果 一部認容・棄却(控訴)
出典 時報847号95頁
審級関係
評釈論文 阿部和光・季刊労働法105号112頁
判決理由 〔労基法の基本原則-労働条件の原則〕
 原告運転手は、被告会社の差別的取扱いにより、職業運転手としてのプライドを傷つけられ、実質的な収入の面でも不利益を受け、また、冷房のない旧い車両ばかり担当させられたことにより、日常の運行においても、多くの第二組合所属の運転手に比して著しい肉体的、精神的疲労を強いられ、精神的に多大の苦痛を蒙ったものと認められる。
 (中略)
 被告会社は、原告運転手及び原告Xに対し、原告組合に所属することを理由として配車差別及びガイド教習差別を行い、その結果として同原告らに対し、多大の精神的苦痛を与えたものであるが、その内容たるや、使用者の従業員に対する契約上の地位を甚だしく逸脱し、右原告ら各個人の人格及び名誉をいたずらに傷つけるものである。