全 情 報

ID番号 03410
事件名 損害賠償請求事件
いわゆる事件名 昭和海運事件
争点
事案概要  船舶の機関室の消火装置から炭酸ガスが噴出し機関士が死亡した事件について、使用者の安全配慮義務違反が争われた事例。
参照法条 民法415条
民法1条2項
体系項目 労働契約(民事) / 労働契約上の権利義務 / 安全配慮(保護)義務・使用者の責任
裁判年月日 1977年8月26日
裁判所名 東京地
裁判形式 判決
事件番号 昭和50年 (ワ) 2164 
裁判結果 一部認容・棄却(控訴)
出典 時報885号143頁
審級関係
評釈論文
判決理由 〔労働契約-労働契約上の権利義務-安全配慮(保護)義務〕
 そもそも、使用者は、労働者に対し安じて労働義務の履行をさせるべく労働者の生命健康等を危険から保護するよう配慮すべき一般的安全配慮義務を負い(最高裁昭和五〇年二月二五日第三小法廷判決・民集二九巻二号一四三頁参照)、特に、船員の使用者は、船内作業による危害の防止のため、船内における作業環境を整備する等してその環境を常に良好な状態におくよう努めなければならず、また船内衛生の保持のため、船内の作業場所等の環境条件を衛生上良好な状態におく等船員の健康の保持を図るよう努めるべき義務がある(船員法第五条、第八一条第一項、船員労働安全衛生規則第一条、第一七条、第二九条参照)。