全 情 報

ID番号 05053
事件名 労働者災害補償保険法による遺族補償給付不支給決定取消請求控訴事件
いわゆる事件名 広島労基署長事件
争点
事案概要  労災事故で死亡した労働者と重婚的内縁関係にあった者が遺族補償の受給権者であるとして遺族補償を請求した事例。
参照法条 労働基準法79条
労働者災害補償保険法16条の2第1項
体系項目 労災補償・労災保険 / 補償内容・保険給付 / 遺族補償(給付)
裁判年月日 1981年7月30日
裁判所名 広島高
裁判形式 判決
事件番号 昭和55年 (行コ) 8 
裁判結果 棄却(上告)
出典 労働民例集32巻3・4合併号510頁
審級関係 一審/05049/広島地/昭55.11.20/昭和53年(行ウ)11号
評釈論文
判決理由 〔労災補償・労災保険-補償内容・保険給付-遺族補償(給付)〕
 当裁判所も、控訴人の本訴請求は理由がないので棄却すべきものと判断するが、その理由は次に訂正、付加するほか、原判決の説示する理由と同一であるから、これを引用する。
 一 原判決七枚目裏三行(同上、一一三九頁一行目)の「同2」の次に「(遺族補償給付は遺族補償年金の趣旨である)」を加え、八枚目裏九行(同上、一一三頁一八行目)の「乙第一七号証」を削除し、一〇枚目裏三行(同上、一一四一頁二行目)の「会社に勤める」を「会社の役員となる」と改め、一一枚目表八行(同上、一一四一頁一一行目)の末尾に「(なお、これら金品の送付のうちには、控訴人が控訴人名義でしたものもあつた)。」を加え、一二枚目表九行(同上、一一四二頁五行目)の「無かつたものとみられる。」を「なかつた。」と改め、一三枚目表七、八行(同上、一一四二頁一七行目)の括弧部分を削る。
 二 控訴人は、衡平の原則から、本件遺族補償年金を控訴人に給付すべき旨主張するが、その受給権者は労災法一六条の二で法定されており、前記(引用部分)のようにいわゆる重婚的内縁関係にある者は同条項に定める受給権者に該当しないのであるから、右主張は採用できない。