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ID番号 06717
事件名 損害賠償請求事件
いわゆる事件名 コック食品事件
争点
事案概要  弁当調理補助作業に従事していたパートタイマーの洗浄機による負傷につき、使用者に安全配慮義務違反があるとしたが、慰謝料五〇〇万円、また休業補償給付金と障害補償給付金を損害賠償額から控除した事例。
参照法条 労働者災害補償保険法23条1項
労働者災害補償保険特別支給金支給規則1条
労働者災害補償保険特別支給金支給規則2条
労働基準法84条2項
民法415条
体系項目 労働契約(民事) / 労働契約上の権利義務 / 安全配慮(保護)義務・使用者の責任
労災補償・労災保険 / 損害賠償等との関係 / 労災保険と損害賠償
裁判年月日 1992年12月24日
裁判所名 大阪地
裁判形式 判決
事件番号 平成2年 (ワ) 5327 
裁判結果 一部認容,一部棄却
出典 民集50巻2号258頁
審級関係 上告審/06769/最高二小/平 8. 2.23/平成6年(オ)992号
評釈論文
判決理由 〔労働契約-労働契約上の権利義務-安全配慮(保護)義務・使用者の責任〕
 2(一) 以上によれば、被告には、本件機械で弁当箱残飯出しあるいは洗浄作業をさせるに当たり、本件機械を停止させないまま開口部分から手を差し入れ、本件事故部分等に絡まった異物等を取り除くことは危険であるから、異物等を取り除く際には、必ず本件機械を停止させてこれを行うよう十分指導し、励行させて作業させるべき注意義務があったというべきところ、作業員が、本件機械を停止させないで異物等を取り除いていたにもかかわらず、この点についての指導、徹底を欠き、そのため、本件事故に至ったものというべきである。
 よって、被告は、本件事故による損害を賠償すべき責任を負う。
 (二) なお、被告代表者及びA証人は、毎月一回ミィーティングを開き、その時に右指導を徹底していた旨述べ、乙第三号証にもこれに沿う記載部分があるが、A証人は、他方で、機械が動いたままで手を差し込む場合の危険を避けるため、作業時にゴム手袋を着用しないよう指導されていた旨の証言もしているところであって、同人らの右供述及び乙第三号証はにわかに信用できず、他に本件機械を停止させる点についての指導がなされていたことを認めるべき証拠はない。
〔労災補償・労災保険-損害賠償等との関係-労災保険と損害賠償〕
 七 損害の填補
 原告が労働者災害補償保険から休業補償給付金として一九六万六四四六円、障害補償給付金として九六万九四二〇円の支払を受け、本件事故による損害の填補としたことは当事者間に争いがないから、これらを過失相殺後の損害額合計一二五二万七二四四円から控除すると、原告が被告に対して賠償を求め得る残損害額は九五九万一三七八円となる。