全 情 報

ID番号 09371
事件名 地位確認等請求事件
いわゆる事件名 仙台市社会福祉協議会事件
争点 有期雇用労働者の雇止め
事案概要 (1) 本件は、被告(社会福祉法人仙台市社会福祉協議会)との間で有期雇用契約を締結し、被告が運営する障害福祉サービス(生活介護)事業所に勤務していた原告が、平成30年4月1日をもって雇用契約の期間満了により雇止めされたことについて、原告には労働契約法19条2号に該当する事由があり、上記雇用契約は従前の内容で更新されるから、被告が行った雇止めは違法であり、無効であると主張して、雇用契約上の地位にあることの確認、雇用契約に基づく賃金等の支払いを求めた事案である。
(2) 判決は、本件契約が更新されると期待することについて合理的な理由が存在するという原告の主張は採用することができないとして、請求を棄却した。
参照法条 労働契約法19条
体系項目 解雇 (民事)/14 短期労働契約の更新拒否 (雇止め)
裁判年月日 令和2年6月19日
裁判所名 仙台地
裁判形式 判決
事件番号 平成30年(ワ)714号
裁判結果 棄却
出典 労働経済判例速報2423号3頁
審級関係
評釈論文 藤田進太郎・労働経済判例速報2423号2頁2020年10月10日
判決理由 〔解雇 (民事)/14 短期労働契約の更新拒否 (雇止め)〕
(1)原告は、被告に採用される当初から雇用契約の更新回数が最長4回までであり、雇用期間が最大5年間であることを認識して、本件契約を締結していたものであり、その後の本件契約の更新についても、更新ごとに雇用契約書が作成され、その度に更新回数の最長が4回までであることについて明記がされ、最終更新年である平成29年度には雇用契約の更新を行わない旨が明記されていたことからすると、特段の事情がない限り、原告において、雇用契約の更新4回、雇用期間5年を超えて更に本件契約が更新されるものと期待することについて合理的な理由があると認めることはできない。
(2)特例延長制度が適用され、雇用期間が延長された事例は、いずれも被告の会長においてやむを得ないと判断した特別の事情があったといえるほか、平成25年度以降は、被告において特例延長制度を適用する意思がないことが表明され、実際に適用された事例はなく、このことは原告も認識していたことが認められる。そうすると、特例延長制度の存在及び過去に特例延長制度により雇用期間が延長された事例があったことは、原告において、本件契約について、契約更新4回、雇用期間5年を超えて更新されることに対する合理的な期待を基礎付けるものであるとは認められない。